Apple Vision Proで心を掴むブランド体験を - Digital Explorers' Diary #64

第64回 - Apple Vision Proで心を掴むブランド体験を
Digital Explorers' Diaryへようこそ。インタラクティブ技術、AI、web3、センスメイキング、起業、心理学をめぐる、考えるきっかけになるトピックを厳選してお届けします。
今回の要点:
- SFのような話ですが、実際どこまで現実的なのでしょうか。
- MRのパススルー型ヘッドセットは、心理的な問題を引き起こしているのか。
- 音声はコンピューターとの新しい対話手段として定着するのか。
- そしてMicrosoftがWindows Mixed Realityを終了。実に残念です。
Apple Vision Proで心を掴むブランド体験を
今回取り上げる話題は目新しいものではありませんが、Apple Vision Proの登場によって新たな意味を帯びてきました。
Appleとその圧倒的なマーケティング力のおかげで、多くのブランドがこのヘッドセット向け、いや正しくは空間コンピューティング向けに設計されたアプリを出したがっています。
Vision Proを手にして数週間、多くのブランド体験を試してきました。残念ながら、その大半は新しい端末やパラダイムに向き合うときにありがちな問題を抱えています。自社サイトにあるものをそのままコピーして、ほとんど手を加えずにこの媒体へ貼り付けているのです。確かに、一部の商品は3Dで見られます。そして違いはほぼそれだけです。
しかしハードウェアはまったく別物であり、操作の仕方も根本的に新しい。Questのコントローラーにせよ、Vision Pro特有の「対象を見て指でつまむ」操作にせよ、正直に言えば、デスクトップやモバイル向けに設計された体験を扱うには、はるかに遅く、面倒なやり方です。
そう、私が言っているのはECサイトのことです。キーボードとマウスですら快適とは言いがたい体験を、目と手で操作させることで、さらに悪くしないでください。
ヘッドセットをかぶっているとき、デスクトップと同じ体験を、より複雑な操作方法で味わいたいわけではないのです。
そうではなく、私はブランドの世界に没入させてほしい。この素晴らしい新しい媒体を使って、その製品を買ったあとに自分がどうなるのかを感じさせてほしいのです。
カタログを見せるのではなく、ブランドに浸れる発見の旅へ導いてください。質問を投げかけ、あるいはその製品を使う場面へ連れて行ってください。ちなみに、質問をすれば精度の高いデータも手に入ります。
アウトドア用品を売っているのなら、私の好みを尋ね、山へ連れ出し、その場に置かれた製品を見せ、選択肢を絞り込み、それから購入につながる商品詳細ページを示してください。
靴を売っているのなら、店頭の靴棚を仮想空間にそのまま再現するのはやめてください。目の前に3Dで靴が見えるのは面白いですが、それだけでしょうか。反対側を見るために、本当に立ち上がる必要があるのでしょうか。しかも座っていたせいでバッテリーの存在を忘れ、立ち上がった拍子にその重みで首をひねってしまう始末です。
少し言いすぎましたが、言いたいことは伝わったはずです。
確かに、Vision Pro向けのアプリと、インフルエンサーを起用した見栄えのよいPR動画があれば「イケている」という称号は得られるでしょう。しかし、結局誰も使わないのなら、何の意味があるのでしょうか。
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ポッドキャストから
毎週、Guillaume BrincinとSébastien Spasとともに、ポッドキャストLost In Immersionをお届けしています。今週取り上げるのは次の話題です。
- 🥽 ついにApple Vision Proを入手しました。番組では注目すべき機能をひととおり見ていきます。私たちの見立てでは、重量配分は思ったほど悪くなく、全体的な品質はこれまでで最高です。とはいえ、視覚のチューリングテストに合格するにはほど遠い。視線とハンドトラッキングの限界、とくに高い精度が求められる場面での弱点も示しています。詳細な文章版のレビューもお楽しみに。
- 👀 Xpanceoもまた、ARコンタクトレンズの実現を目指す企業の一つです。実現にはまだ遠いものの、興味深い着想を追っています。レンズを映像を映すスクリーンとしてだけでなく、脳波のセンサーとしても使うというのです。どこまで現実的でしょうか。
- 🧤 MWCでSebがハプティックのSense Glovesを試し、その小型で実用的な形状を評価しました。小型化が普及を後押しするのか、それとも脳への直接刺激のほうが近道なのでしょうか。
- 👾 Google Genieは、Google DeepMindの最新AIモデルです。2Dのレトロゲームで学習し、遊べるゲームを生成できます。今回もあくまで研究段階で一般公開にはほど遠いのですが、NVIDIAのCEOジェンスン・フアンの言葉を借りれば、AIの奇跡とは誰もがプログラマーになれることなのです。
下のポッドキャストをご覧ください。毎週火曜UTC10時にTwitchで配信、Youtube、Spotify、Apple Podcasts、Google Podcasts、Amazonでも聴けます。
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