XRの十戒 その1 - 技術の話題性ではなく、本当の価値を届ける

1️⃣「XRの十戒」シリーズを順不同で進めていきます。今回は第1の戒め。ほかのすべてと同じく、重要でありながら忘れられがちなものです。技術の話題性だけでなく、本当の価値を届けること。
「XRを使いたいから」という理由だけで没入体験がつくられることが、あまりに多くあります。しかしXRには摩擦がつきものです。アプリをダウンロードし、ヘッドセットを装着し、操作を覚え、新しいインターフェースに慣れる。しかもこれらはすべて、体験が始まる前の話です。
そこで、黄金律はこうなります。
感じられる便益は、体験を始めて終えるまでに要する労力を上回らなければならない。
忘れないでください。技術がどれほど素晴らしくても、摩擦は現実に存在します。分解して見てみましょう。
- AR: スマートフォンを取り出し、QRコードを読み取り、場合によっては何かをダウンロードし、明るさを確保し、平らな面や顔を認識させる…
- VR: ヘッドセットが必要で、ベルトを締め、操作を覚え、髪型やメイクが崩れ、設計が完璧でなければ酔うリスクもある…
- MR: 上記すべてが混ざり、さらに視野角の狭さや不完全なビデオパススルーへの対処も加わる…あるいは価格の問題も。
ユーザーが意識的か無意識かを問わず常に抱く問いは、「それだけの価値があるのか」です。
では、どうすれば「価値がある」と思ってもらえるのか。摩擦の壁を越えるのに役立つ、7つの価値の源泉を挙げます。
- 優れたコンテンツ - 見る価値のあるものにすること。アート、文化、エンターテインメント、ゲーム性のいずれであれ、体験そのものが本当に楽しい、あるいは刺激的であれば、それは価値です。
- 共有したくなる動機 - 共有できるものを渡しましょう。セルフィー、動画など、その人の人物像や社会的な立ち位置に合ったものを。
- 金銭的な動機 - クーポン、ロイヤルティポイント、抽選への応募権、限定アイテム。目に見える価値は雄弁です。
- 課題の解決 - とくに産業用途や研修の文脈で。XRが時間やコストを削減する、あるいは業務上の課題を解決するなら、それは定着します。
- ブランドエンゲージメント - 没入型のロイヤルティ施策は、既存顧客との関係を深めます。
- 学び - 教育的な内容や重要な情報は、ユーザーを学習者に変えます。知識を得られるなら、そこに価値があります。
- 革新性(ただし慎重に)- 目新しさだけでも人は集まりますが、長くは続きません。「一番乗り」しか手札がないなら、体験の残りの部分がしっかりしているか確かめてください。
そして価値は、ユーザーのためだけとは限りません。社内へのショーケース、メディアでの話題、投資家の注目。いずれも、明確に定義されていれば立派な理由です。
逆の視点: 革新のための革新
確かに、話題性そのものが価値になることもあります。新技術を使った最初のブランドになれば、利用者数が振るわなくても、注目や記事、社内の誇りを得られるでしょう。ただし、それを長期戦略と取り違えてはいけません。
没入体験に取り組んでいますか。自問してみてください。
ユーザーにとって、何が得られるのか。
答えがはっきりしないなら、一度お話ししましょう。😉